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八王子市のゴミ、粗大ゴミ、産業廃棄物の処理|地域毎のゴミ処理について

八王子市は、多摩地区の南西部に位置し、東京都で唯一の中核市です。都心や他地区への通勤者が住むベッドタウンである一方で、市内の大学に通う通学者と大学関係者の通勤者はの流入も多くなっています。 中核市である八王子市は、保健衛生・環境・まちづくりなどに関する、業務や許可を行っています。そのため、ゴミ出し・分別のルールや取り締まりも、厳しく定められており、ゴミ分別やゴミに関するマナー向上に関する取り組みも行っています。

今回は、この八王子市のゴミ処理の現状やゴミ減量への取り組みと、家庭ゴミ・事業系ゴミの分別・排出ルールをご紹介します。これから、八王子市へ転入する人・転入したばかりの人・新事業を検討している人は、一度ご確認ください。

八王子市のゴミ処理の実情

八王子市のゴミ回収量は、全国トップの少なさを誇っています。2019年3月に発表された「平成29年度(2017年度)実績における全国の一般廃棄物の排出及び処理状況等の調査結果」によると、「人口50万人以上の都市」のなかでゴミの排出量が少ない自治体として全国1位となりました。これまでも、2004年・2005年・2015年に人口50万人以上の都市で全国一位を記録してきました。 このような確かな実績がある八王子市では、下記のような取り組みを重ねて、結果を出してきました。

ゴミ減量・資源化に向けたゴミ袋の有料化と個別回収

八王子市では、2004年からゴミ袋を有料化しており、ゴミの個別回収も行っています。資源についても、2010年から個別回収を開始しました。ゴミ袋の有料化や個別回収はどちらも市内のゴミ減量が目的です。ゴミ袋を有料化することで、多くの人はできるだけゴミを減らそうと努力したり、資源分別したりします。また、個別回収はどの家からどのようなゴミが出ているのか分かりやすいため、適切な分別・ゴミ出しが促進されます。

下記は、八王子市のゴミ袋の料金一覧です。資源については、料金が定められていないため、積極的に適正な分別を行うことでゴミの減量・ゴミ袋の節約をすることができます。

ゴミ袋の色 5リットル 10リットル 20リットル 40リットル
可燃ごみ 青色 90円 180円 370円 750円
不燃ごみ 黄色 90円 180円 370円 750円

ゴミ袋は10枚が1セットで販売されています。40リットル袋のみ、1枚75円でバラ売りを行っています。対象店舗も決まっているため、バラで購入したい場合は、八王子市のホームページにある、八王子市内/市外の販売店一覧で確認しましょう。

八王子市のゴミのなかで最も多いのが、生ゴミ、次いで紙類です。この2つを合わせれば、可燃ごみの75%を占めており、ゴミの減量を進めるにはこの2つのゴミを減らさなければなりません。

生ゴミは、食品ロスの削減と水分の減らすことで、簡単に減らすことができます。八王子市でも賞味期限・消費期限切れ食品を出さないように、買い方や食品の使い方を周知しています。使い切れる食品だけ購入し、購入した食品は食べきりましょう。また、生ゴミは、約70パーセント以上が水分と言われているため、排出前に一絞りするだけで減量が可能です。紙ゴミは、裏紙を使ったり、資源として排出したりと、再利用・分別が重要となります。

一般家庭から出される八王子市のゴミの処理方法

八王子市がゴミの減量・資源化の努力を続けているなかで、一般家庭にも正しい分別・排出が求められています。八王子市は、積極的に取り組みを行っていることから、分別に関しても詳細にルールが決められています。分別ができていない、排出ルールが守られていない場合、回収されないこともあります。

家庭から出る一般廃棄物の回収・処理方法

可燃ごみ・不燃ごみに関しては、八王子市指定のゴミ袋を使用していなければ回収してもらえません。その他のゴミ・資源についても出し方には注意が必要です。 ゴミ・資源は朝8:30までに排出してください。戸建ての場合は、自宅の前の道路に面した敷地内に出します。集合住宅の場合は、指定の集積所に出してください。

■可燃ごみ
可燃ごみの収集は、週に2回あります。市指定の可燃ごみ専用袋に入れて出してください。 可燃ごみは、生ゴミ・生理用品・汚れや臭いの付いた紙類・感熱紙・カイロ・乾燥剤・紙類容器・木片・資源化できないプラスチック製品・革類・ゴム製品などが対象です。 竹串などの鋭利なゴミは、袋を破らないよう注意して入れてください。袋からはみ出すもの、5キログラム以上のものは粗大ごみの対象となります。 樹木の葉や雑草は、45リットルの透明・半透明の袋に入れて排出できます。枝の場合は、直径30センチメートル・長さ60センチメートル程度の束にしてください。

■不燃ごみ
不燃ごみの収集は、2週間に1回あります。市指定の不燃ごみ専用袋に入れて出してください。 不燃ごみは、陶磁器類・ガラス食器・白熱電球・LED照明・小型家電・金属類・包丁・傘・アルミホイルなどが対象です。 包丁や割れたガラスなど危険なものは、紙などで包んでから、市指定ゴミ袋に「キケン」と表示して排出してください。スプレー缶やライター・プラスチック類は可燃ごみなので、不燃ごみに出さないようよう注意してください。

■有害ごみ
有害ごみの取集は、2週間に1回あります。収集日は、びんと同日に設定されています。透明・半透明の袋に入れて出してください。 有害ごみは、乾電池・蛍光管・スプレー缶・カセットボンベ・ライター・水銀体温計・ボタン電池などが対象です。 充電式電池は、リサイクル協力店や家電量販店にあるリサイクルボックスに入れてください。協力店は、八王子市の配布する「ごみ・資源物分別の手引き」で確認できます。ライターやスプレー缶類は、中身を使い切ってから排出してください。

■古着・古布
古着・古布の回収は、2週間に1回あります。透明・半透明の袋に入れて出してください。 古着・古布は、身に着ける衣類・カーテン・毛布・シーツなどが対象です。 雨にぬれると再利用できなくなるため、雨の日は袋の口をしっかり縛って中に水が入らないようにしてください。雨がひどい場合などは、できるだけ次回の回収日に出してください。ぬいぐるみやクッションは、古着・古布ではなく可燃ごみの収集対象となります。

■紙類
品目ごとに、紐で十字に縛って出してください。 回収の対象には、雑誌・雑紙、紙パック、新聞・チラシ、段ボールが該当します。回収は、雑誌・雑紙、紙パック、段ボールは2週間に1回です。新聞・チラシは月に2回の回収があります。 雑誌・雑紙には、書籍・菓子箱・封筒・カタログ・トイレットペーパーの芯・ノート・シュレッダー紙・ティッシュ箱などが該当します。紙パックは、水ですすいだうえで乾かしたうえで、切り開いて排出してください。段ボールに付いた粘着テープは剥がしてください。

■缶・びん
缶・びんの回収は、2週間1回あります。戸建て住宅の場合は、各家庭で用意した容器に直接入れて出してください。集合住宅の場合は、用意された容器に直接入れてください。 缶・びんはいずれも、飲料用・食品用が回収の対象です。びんは、化粧品用のも回収の対象となります。缶は、中身をすすいで、軽く潰して排出してください。びんは、キャップを外し、中身をすすいで出してください。汚れが落ちないものや、割れたびんなどは、不燃ごみとして出さなければなりません。

■ペットボトル
ペットボトルの回収は、2週間に1回あります。戸建て住宅の場合は、各家庭で用意した容器に直接入れて出してください。集合住宅の場合は、各集合住宅の排出方法に従って出しましょう。 ペットボトルは、PETマークが付いている飲料用・お酒や調味料用のボトル容器が対象です。 排出の際は、キャップとラベルを外したうえで、中身をすすいで、軽く潰して排出してください。

■容器包装プラスチック
容器包装プラスチックは、収集は週に1回あります。戸建て住宅の場合は、各家庭で用意した容器に直接入れて出してください。集合住宅の場合は、集合住宅の規定に従って出しましょう。風で飛ばないよう、蓋をしたりネットをかけるなどの対策をしてください。 容器包装プラスチックは、プラマークが付いている製品が対象です。具体的には、発泡スチロール・ボトル容器・緩衝材・ペットボトルのキャップ・袋類・カップ類・容器類・チューブ類・パック類などです。 汚れているものは、洗ってから排出してください。汚れが落ちない場合は、可燃ごみとして出さなければなりません。洗面器や歯ブラシ、プラスチック製のおもちゃなどプラマークがなければ容器包装プラスチックとしては排出できません。

粗大ごみの回収・処分

八王子市の粗大ごみは、「40リットルの指定収集袋に入らないもの」や「重さが5キログラム以上あるもの」が対象となります。具体的には、布団・タンス・カラーボックス・テーブル・自転車・ストーブ・ソファー・ガスコンロなどです。 エアコンやテレビ、洗濯機、パソコンなどはリサイクルが義務付けられているため、粗大ごみには該当しません。家電量販店の下取りや、リサイクル店や廃品業者へ処理を委託しましょう。また、処理が困難な、タイヤ・バッテリー・車両部品・バイク・消化器・廃油・ピアノ・塗料・ガスボンベなども回収・処理の対象外です。

八王子市の粗大ごみの処理は予約制です。そのため、電話かインターネットで「ごみ総合相談センター」で回収予約をするか、戸吹クリーンセンターで持ち込みの予約をしてください。 「ごみ総合相談センター」はインターネットでは24時間受付を行っていますが、電話の場合は月~金曜日の午前8:30~午後5:15が受付時間です。受付時は、受付番号・申し込み品目の合計ポイントが知らされます。申し込み品目の合計ポイントとは、八王子市が粗大ごみの品目ごとに設定しているポイントで、1ポイントあたり100円の粗大ごみ処理料がかかります。

予約が完了したら、「粗大ごみ処理券取扱店」で、粗大ごみ処理券を購入しましょう。粗大ゴミ処理券は、100円券(1ポイント分)と500円券(5ポイント分)の2種類があります。受付時に案内された申し込み品目の合計ポイントと合致するように、処理券を購入しましょう。八王子市の「ごみ・資源物分別の手引き」には、粗大ごみ品目別ポイント表も貼付されています。よくある粗大ゴミのポイントは、この表で確認することができます。

事業活動から出される八王子市のゴミの処理方法

事業系のゴミは、家庭ゴミと違って「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃掃法)」によって様々な規制が設けられています。廃掃法では、廃棄物を一般廃棄物と産業廃棄物に大別しています。一般廃棄物は一般家庭から排出されるゴミ・資源(家庭廃棄物)と、事業系ゴミ・資源は「事業系一般廃棄物」として処理されています。事業所に関わるゴミは、この事業系一般廃棄物と産業廃棄物です。

さらに、廃掃法では事業所から排出される廃棄物は、排出事業者自らによる廃棄物の適正処理もしくは、自治体が許可を出した廃棄物処理業者への適正委託が義務付けられています。これは、排出事業者責任と呼ばれており、法を順守した処理・委託が行わなければ、懲役・罰金刑や行政処分が下される可能性があります。

工場やオフィス・店舗・学校など家庭から出る廃棄物以外のゴミは、事業系ゴミとして処理が必要となります。今回紹介する概要はもちろん、事業所がある地域の規制や廃棄物処理業者について詳細を把握しましょう。

事業系一般廃棄物の排出

事業系一般廃棄物とは、産業廃棄物以外の可燃ごみ・資源のことを指します。事業系一般廃棄物の内容自体は不燃ごみ以外家庭ゴミと大差ありませんが、排出事業者責任から事業所が自らの責任を持って法律を守った自己処理、もしくは一般廃棄物処理業者に処理委託しなければいけません。一般廃棄物処理業者の認可は、市区町村単位で管轄しているため、委託する際は八王子市が許可を出している業者としか契約を結べません。

また、可燃ごみに関しては、戸吹清掃工場・多摩清掃工場へ自ら持ち込めば、市に処理を委託することができます。八王子市への処理委託に当たっては、10キログラムあたり350円の料金を支払わなければなりません。

他にも、一般廃棄物を1日に平均100キログラム以上排出する事業者は、一般廃棄物管理票(マニフェスト)を発行する義務があります。一般廃棄物の処理に関する相談は、八王子市の資源循環部ごみ減量対策課まで連絡してください。

産業廃棄物の排出

産業廃棄物は、事業活動によって発生した廃掃法で規定されている20種類の廃棄物をさします。燃えがら・汚泥・ゴムくず・金属くず・ガラスくず・廃油・廃酸・がれき類・コンクリートくずなどが該当します。

産業廃棄物は、適正な処理・再利用がなされなければ、人体や環境に大きな影響があることや、市区町村にある一般的な処理施設では処理できないため、産業廃棄物処理業者へしか処理委託が行えません。 産業廃棄物処理業者の業務許可は、八王子市ではなく東京都が管轄しているため、契約時の許可証確認も東京都が許可しているのかについて確認が必要です。

また、産業廃棄物処理業者は、業務を行える範囲ごとに許可を与えられています。産業廃棄物の処理は、分別・保管→収集・運搬→中間処理(再生)→最終処分の流れで処理・処分されます。収集・運搬の許可を東京都から得ていたとしても、中間処理の許可を得ていなければ、中間処理の業務は行えません。このような違法行為が起きないよう、委託する場合は契約を書面で行うことや、産業廃棄物管理票(マニフェスト)の交付・保管など細かい規定が多数設けられています。

産業廃棄物が排出される事業を行う場合は、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」を順守することを念頭に、東京都環境局もしくは多摩環境事務局の「産業廃棄物対策課」に相談しましょう。

まとめ

今回は、東京都八王子市のゴミ減量への取り組みや成果と、家庭ゴミ・事業系ゴミの分別・排出方法をご紹介しました。八王子市は全国トップクラスのゴミの少なさを誇り、さらなるゴミの減量・資源化を実現するため努力を続けています。しかし、実際にゴミの分別・排出するのは市民と市内の事業者です。 八王子市の行政と市民・事業者が三位一体となって、地球環境と住み良い住環境を保っていきましょう。

※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)

東京都内のその他の地域の粗大ゴミ・産業廃棄物の回収について

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