2019.08.19

いらないスマホが、オリンピックのメダルに!

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待ちに待った「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会」、
開催まで遂に1年を切りましたね。

前回長野で行われた1998年開催からおよそ20年ぶりの日本での大会。
チケットの当落選が決まり、注目選手への視線が集まる中、
一層大会への期待感が増しているのではないでしょうか。

7月には、メダルのデザインが発表されて話題となっていました。
ところで皆様、今回の大会で使用されるこちらのメダルの原材料、
実は使用済みの電子機器だということを、ご存知ですか?

「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」
「都市鉱山からつくる! みんなのメダルプロジェクト」

今回の入賞メダルを製作するにあたり、
大会の組織委員会は「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」を実施していました。
(主催:東京2020組織委員会、環境省、(一財)日本環境衛生センター、(株)NTTドコモ、東京都)

これは日本全国から集めた使用済み携帯電話等の小型家電から
リサイクル金属を集めてメダルにしてしまおう、という試みです。
取組み自体は今年の3月末で終了してしまっているのですが(実施期間:2017/4/1~2019/3/31)
2年の間実施していたので、既に参加された方もいらっしゃるかもしれませんね。

回収された金属は全国の自治体や企業を中心に小型家電の回収を行ったり
NTTドコモのショップでの店頭にて携帯電話の回収を行ったとのことです。

最終的に金銀銅合わせておよそ5700kgの金属量を確保したと発表されており、
オリンピック・パラリンピックのメダル合わせて
約5000個相当の金属を回収することができたそうです。
(出典: 公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会『「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」について』

小型家電のリサイクルで、希少資源を発掘!

メダル作りが終わったら小型家電の収集も終了、というわけではありません。
これまでも、日本では小型家電をリサイクルするための動きを行っています。

日本には「小型家電リサイクル法」というものがあります。

・小型家電リサイクル法
 使用済小型電子機器等に含まれるアルミ、貴金属、レアメタルなどが、
 リサイクルされずに埋め立てられていることへの対応が必要とされたため、
 使用済小型電子機器等の再資源化を促進するためにリサイクル法が平成25年4月1日より制定されました。

 (出典: 環境省「環境再生・資源循環 1.小型家電リサイクル法~法律の概要・関係法令~」

日本では年間65万トンもの小型家電が使用されなくなっており、
その中には844億円分もの貴重な金属が含まれているとされています。
「都市鉱山(都市にある鉱山)」といい、貴重な資源の一画を担う存在になっています。

日本は資源のない国として知られていますが、都市鉱山に関しては有数の資源国といえます。
例えば金は6,800トンが都市鉱山として国内に埋蔵されているそうですが、
これは世界の埋蔵量4万2,000トンのうち16%に匹敵すると言われます。
高価な銀の資源量も6万トンにのぼり、世界の埋蔵量の23%を占めるそうです。
(出典: 環境省「エコジン VOLUME.61 2017年10・11月号」


この資源が再び小型家電に生まれ変わるなら、これ以上ない有効的な活用といえますよね。

▲ 経済産業省「小型家電リサイクル法の概要について」 詳しくはこちら

小型家電は 28 品目(※)あり、回収品目や回収方法は各市区町村によって異なります。
どのようにリサイクルしたらいいかお困りの際は、
環境省のポータルサイトで簡単に調べることが出来ますので、ぜひ調べてみてください。
(参考: 環境省「小型家電リサイクル回収ポータルサイト」

(※)電話機、携帯電話、ラジオ、デジタルカメラ、オーディオプレーヤー、PC、HD、プリンター、ディスプレイ、電子書籍端末、電動ミシン、電気ドリル、電卓、ヘルスメーター、電動式吸入器、フィルムカメラ、炊飯器、扇風機、アイロン、電気ストーブ、ヘアドライアー、マッサージ器、ランニングマシン、電気芝刈り機、照明機器(蛍光灯、電球を除く)、デジタル時計、キーボード、ゲーム機等
(出典:一般社団法人 産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター「小型家電製品」

適正なリサイクルで、金属資源の再生を!

中には無許可で不用品回収を行っている業者もおり、
最悪の場合は不法投棄や不適正な処理が行われる可能性もあります。
排出する小型家電は鉛などの有害な物質を含むものもあるため、適正な処理が必要とされます。
事前に認定事業者などを調べてから廃棄するのも、金属資源の再生に繋がる一歩になります。
(参考: 一般社団法人 産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター「小型家電製品」

大会のためのプロジェクトというイメージに留めず、
自分の身近にある小型家電が希少な資源だということをしっかり理解した上で
私たち一人ひとりが、循環型社会の一端を担っていきたいですね。

TOKYO2020「都市鉱山からつくる!みんなのメダルプロジェクト」について

経済産業省「小型家電リサイクル法の概要について」

一般社団法人 産業環境管理協会 資源・リサイクル促進センター「小型家電製品 (28品目)」