2018.12.17

契約している処理業者の不法投棄でこんなリスクが

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産業廃棄物の排出事業者であるあなたと契約している収集運搬業者・処分業者(以下合わせて:処理業者)が、もし不法投棄や無許可の第三者に廃棄物を横流しするなどの違法行為を行っていたとしたらどうしますか。

もちろんあなたにとって故意でなくても、あなたの知らないところで起こっていたことであったとしても、責任を問われ大きなリスクを背負わなければならなくなります。それは、廃棄物処理法において「産業廃棄物を排出する事業者は、自らの責任において適正に処理することが義務付けられている」という自己処理責任の原則に因るからです。処理業者とともに罰則が科せられることがあるため、業者に任せっきりにせず常に注意を払っていなければなりません。

さらに、法的な罰則とは別のリスクを負うことにもなるということも忘れてはなりません。主なものとしては「自社の社会的信用が失墜」すること、「不法投棄によって被害を受けた周辺地域の住民などからの訴訟と、それにまつわる裁判費用や補償」、また処置命令が下されることでの「不法投棄による環境汚染等の除去に関わる費用負担」といったものが挙げられます。

法的罰則以外にも多くのリスクがある
法的罰則以外にも多くのリスクがある

こうしたことも踏まえて、廃棄物処理法の罰則規定を確認しながら、排出事業者としてのリスクを考えていきたいと思います。

「廃棄物処理法」正しくは「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」の第一条目的では、「廃棄物の排出を抑制し、及び廃棄物の適正な分別、保管、収集、運搬、再生、処分等の処理をし、並びに生活環境を清潔にすることにより、生活環境の保全及び公衆衛生の向上を図ることを目的とする」とされています。

各条項の表題を見るだけで、事業者や業者、自治体から広く国民に至るまで廃棄物に関する責務・許可義務・規定などをこと細かく定めていることがわかります。その中で第25条から第34条までが「罰則規定」です。排出事業者に関連してくる主な規定について、罰則が重い順でご紹介していきましょう。

●5年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金又はこの併科
第25条第1項五  措置命令違反。生活環境保全上の支障の除去などのために出された措置命令に違反したとき
第25条第1項六  委託基準違反。廃棄物の運搬または処分を収集運搬業者・処分業者その他環境省令で定める者以外の者に委託したとき
第25条第1項十四 廃棄物の投棄禁止違反、未遂(第25条第2項)(法人においては3億円以下の罰金=第32条)
第25条第1項十五 廃棄物の焼却禁止違反、未遂(第25条第2項)(法人においては3億円以下の罰金=第32条)
第25条第1項十六 指定有害廃棄物保管・処分違反

●3年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金又はこの併科
第26条一  委託基準違反・再委託禁止違反。廃棄物の処理の委託の基準に違反して運搬又は処分を他人に委託したとき
第26条二  改善命令違反。

●1年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金又はこの併科
第27条の2一  管理票交付義務違反・記載義務違反・虚偽記載
第27条の2五  管理票保存義務違反。当該管理票の写しを5年間保存しなかったとき
第27条の2九  電子管理票虚偽登録。電子情報処理組織を使用して、必要事項を情報処理センターに登録する際に、虚偽の登録をしたとき
第27条の2十一 勧告命令違反。管理票及び電子管理票に関して出された措置命令に違反したとき

●6月以下の懲役又は50万円以下の罰金
第29条一 事業場外保管届出違反。届出をせず、又は虚偽の届出により、産業廃棄物の事業場外保管をしたとき

●20万円以下の過料
第33条一 非常災害時事業場外保管届出義務違反。届出をせず、又は虚偽の届出により、産業廃棄物の事業場外保管をしたとき
第33条二 処理計画届出義務違反。産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の多量排出事業者が、処理計画を提出せず、又は虚偽の記載をして提出したとき
第33条三 処理状況報告義務違反。産業廃棄物又は特別管理産業廃棄物の多量排出事業者が、計画の実施の処理状況を報告せず、又は虚偽の報告をしたとき

廃棄物処理法の違法行為は法人・個人の両方に罰則が

もし、廃棄物を排出する事業者の従業員である担当者が、故意ではなく知らないうちに廃棄物処理法に違反する行為をしていたらどうなるのでしょうか。

廃棄物処理法では「両罰規定」という個人と法人の両方に責任があり、罰則が課せるという原則があります。意図して違反していたかどうかなどで個人への罪の重さは変わりますが罰則の適用は免れません。また法人の責任も重く問われ、特に不法投棄・不法焼却については最高3億円という重い科料となっています。

高度で知識が求められる廃棄物処理は専門業者への外注も
高度で知識が求められる廃棄物処理は専門業者への外注も

こうしたリスクを予防するために、排出事業者は処理業者以上に正しく廃棄物処理法を理解しなくてはなりません。廃棄物に関わる従業員に対する教育・研修プログラムを用意し、実施してゆくことも必要です。

具体的には廃棄物の処理・保管・処理委託契約についての正しい知識の取得、マニフェストの正確な管理と運用、契約している業者の職務遂行について定期的なチェック、法改正によるマニュアル更新への追随などと高度な専門性が要求されます。日常の廃棄物排出やマニフェスト管理だけでもタスクオーバーになりかねない中、企業の対応力が求められます。

サティスファクトリーがご紹介する廃棄物処理業者は、継続的な情報交換と常時業務内容を把握することによって、徹底した法令遵守で収集・運搬・処分を行っているため安心です。また、排出事業者の廃棄物ご担当者へのレクチャーやアドバイズにも対応可能です。不法投棄などによるリスク回避のためにも、ぜひご相談ください。

法規関連参考サイト
・群馬県産業廃棄物情報
・廃棄物の処理及び清掃に関する法律