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2019.11.07

平和と公正をすべての人に

  • SDGs

リサーチの背景

SDGsが掲げる16番目の目標は「平和と公正をすべての人に」である。
現在世界には、紛争のある国や地域で暮らす子どもが約2億5000万人いると言われており、
4人にひとりの子どもが災害や不安定な情勢など緊急事態下の国や地域で暮らしている。
あらゆる争いをなくし平和と公正を実現するには何が必要か考察する。

貧困と紛争の関係性

子どもたちとその家族を危機下におく災害や紛争と、世界の飢餓状況には重なる部分がある。(下図参照)
特に紛争や情勢不安により危機下におかれている子どもたちの多い地域と、
飢餓状況を示す栄養不足の人口の割合が高い地域はどちらもアフリカに集中している。
これは今に始まったことではない。1990年以降の武力紛争の半数以上が、開発途上国で起こり、
そのうち40%近くはアフリカ地域で発生した。
さらに、内戦へ突入する確率は、一人あたりの年間所得が250ドルの国は
所得が600ドルの国の2倍に上がる。(UNDP:人間開発報告書より)
つまり貧困が紛争を創り出し長期化させる悪循環の一部であると言えるのではないか。
そしてこの悪循環は飛び火となって全ての人々に脅威となり得る。

左図出典:日本ユニセフ「子どもたちのための人道支援報告書」 2015年
右図出典:国連WFP「世界の食糧不安の現状統計」2015~2017年

あらゆる争いの根底にある社会構造的脅威

あらゆる争いの根底にある社会構造的脅威

現代社会の平和を脅かすものは、武力紛争といった直接的な脅威だけでない。
加えて、飢餓や貧困・差別や抑圧など不平等な社会が生み出す構造的な脅威が存在している。
これは直接的脅威の根底に包含されているのではないだろうか。
だからこそ世界で多発する多くの争いを解決するには、
社会構造的脅威の生成要因を探り対応しなくてはならない。

対話からはじめ発想の転換で解決に導く

直接的な脅威やその恐れがあるところには、必ず背景に未解決のコンフリクト(紛争やもめごと)がある。
紛争解決のためにはまず「徹底的な対話」が必要である。
たとえ当事者の一方が批判されていたとしても、対話の対象は関わる当事者全てと行うべきである。
コンフリクトは規模を問わない。国内紛争・国際紛争・民族対立など大きなレベルから、
会社、学校などの集団間、友人・夫婦など個人間など大小様々ある。
全てのレベルのコンフリクトに於いても、解決には相手の立場に立って感じ、解釈し、理解することが重要である。

最終的な紛争解消には、前述した対話をもとに解決案が必要である。
二者間の場合、通常では4つの結果が想定される。どちらかの目標のみが達成される2つのパターン、
決裂もしくは問題から撤退するパターン、互いの妥協点を見出すパターン。
これらは双方、もしくは一方に遺恨を残す可能性がある。
そこで今後必要になるのは、通常にはない第5の解決策である。
双方が満足するよう発想を飛躍し、新しい「超越点」をさぐること。
どちらが正しいという議論ではなく、双方のよりよい未来の関係を探求するものである。
この思考法は外交官や国際NGO、国連職員のトレーニングとしても活用されている。

図出典:トランセンド研究会

平和な未来へつなぐ教育メソッド

平和な未来へつなぐ教育メソッド

「対話」と「超越」の思考法は子どもの教育現場にも導入されている。それが「サボナ・メソッド」である。
日々、様々な対立問題が発生する教育現場に於いて、教職員がまず「対話」を優先すること。
それは、乱暴な行為をした子どもへ罰を優先する前に、なぜそのような行動をしたのか?
どのような気持ちからなのか?を聴き、根底の問題解決を問いている。
さらに、それは教職員だけなく、子どもたちが自分の力でコンフリクトを克服できるよう授業の一環として取り入れられる。
学校やクラスで発生した衝突や対立を報告し、互いの言い分を理解した上で話し合いを行うのである。
固定概念に囚われない子どもならではの自由な発想や想像力が超越的な解決策を生み出すことが多いという。

この教育メソッドはこれまでノルウェー、アイルランド、スペイン、ロシアに拡がっている。
導入した学校では多くの生徒がこの授業を楽しみにしており、いじめの解消にも大きな成果があるという。

まとめ

あらゆる争いをなくして平和で公正な社会をつくるには教育が有効と考える。
「対話」「超越」のトレーニングにより、
「楽しみつつ学ぶことで自力で対立を解消し和解する力が身についていく」という効果は、学校だけでなく日々の生活にも同様である。
そのような子どもたちが創る未来は、すでに発生している争いを解消し、且つ、争いに発展する前の対立をも解消できる
あらゆる争いのない世界の確立に一役買うのではないだろうか。

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参照・引用資料

参照・引用資料

ヨハン・ガルトゥング,「日本人のための平和論」,2017年,ダイヤモンド社
UNDP,「目標16: 平和と公正をすべての人に」
https://www.jp.undp.org/content/tokyo/ja/home/sdg/post-2015-development-agenda/goal-16.html

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