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2018.12.02

プラスチックのエシカル消費を目指して

国際企業の取り組み

海洋プラスチック問題や中国の輸入規制等の流れを受け、
国際的に脱プラスチックの取り組みが盛んになっています。
消費者の意識の変化も企業に環境対応を促しています。

また、欧米を中心に、消費者が原材料の調達や製造過程で環境に配慮した商品を選ぶ、
「エシカル消費※」が裾野を広げています。
ストローから始まった企業の脱プラスチックの取り組みは、
買い物袋や商品の素材にまで広がってきました。

今回は皆さん耳にしたことがあるであろう、有名な企業の取り組みについてご紹介します。

※エシカル消費
消費者それぞれが各自にとっての社会的課題の解決を考慮したり、
そうした課題に取り組む事業者を応援しながら消費活動を行うこと。
(消費者庁,「倫理的消費(エシカル消費)」普及・啓発活動)

H&Mジャパンの取り組み

アパレルブランドのH&Mは、2018年9月から世界の各市場で買い物袋を
プラスチック製から紙製に切り替えています。

日本でも、12月5日から国内88店で使う買い物袋を順次、紙製に替えていくといいます。

H&Mジャパン(東京・渋谷)のルーカス・セイファート社長は11月13日の記者会見で
「循環型のファッションビジネスは実現可能だ。
世界2位のファッショングループとして何ができるか見せていきたい」と宣言しました。

また、買い物袋の変更以外に、海洋に投棄されたプラスチックを原料とする
再生ポリエステル「バイオニック(BIONIC(R))」を採用し、
ドレスやジャケットをはじめとした製品の原材料を、
2030年までに切り替える目標を掲げています。

アパレル業界で名高いH&Mのこのような取り組みは、
消費者のみではなく競合他社にも影響を及ぼすのではないでしょうか。

(WWD, H&Mが考えるサステイナビリティ「2030年に再生可能素材100%を目指す」,2017/5/31)

LUSHの取り組み

化粧品ブランドのLUSH(ラッシュ)は10年前からプラスチック問題に取り組んでいます。
LUSHでは、入浴剤、シャンプー、石鹸、シャワージェルなどを、
プラスチックで包装せず販売しています。
こうした包装なしの商品をLUSHでは「ネイキッド」と呼び、全商品の約60%を占めます。

また、クリームやボディローションなどの液体を入れる容器は、
何度もリサイクルできるポリプロピレンを使い、
使用済みの容器は店頭で回収し100 %リサイクルしています。

2008年に全店舗で一部リサイクルできる容器を除き
商品のプラスチック包装をやめたところ、
2011年の売り上げは2007年比で約3倍になったといいます。

環境配慮と同時にコストも削減できることで、売上の増加に繋がりました。

「LUSHでは接客のときに、商品がどのように環境に配慮してつくられているのかなどの
背景も説明するようにしています。ネイキッド商品の売り上げが上がっているのは、
お客さまも『いい買い物をした』という価値観を提供できているからかもしれません」
とLUSHの環境マネージャーであるルース・アンドレードさんは語っています。

(Business Insider Japan,「プラスチックやめたら」売り上げ3倍に──LUSHが「脱プラ」を進める理由,2018/11/5)

これからの私たちの選択

多くの企業が脱プラに取り組み始め、
企業にとって環境対応はもはやブランド戦略にとどまらなくなっています。
LUSHの例は、環境対応が企業の業績に好影響を与える可能性を示唆しています。

各企業の取り組みを受け、日本の消費者にも原材料の調達や製造過程での
環境負荷などの配慮を考える「エシカル消費」が広まっていくのではないでしょうか。

私たちがエシカル消費を身につけることで、企業の動向にも影響を及ぼすことが可能です。
製品がどんな素材でできているのか?原材料はどこからきているのか?
商品を選ぶ時に少し考えてみると、買い物が少し楽しくなりそうですね。

Business Insider Japan,「プラスチックやめたら」売り上げ3倍に──LUSHが「脱プラ」を進める理由,2018年11月5日

WWD, H&Mが考えるサステイナビリティ「2030年に再生可能素材100%を目指す」, 2017年5月31日

日本経済新聞,脱プラの波、ストローから買い物袋へ H&Mや良品計画,2018年11月14日

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