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2020.03.23

LUSHから学ぶ社会問題と企業活動の在り方

リサーチの背景

2018年、海洋プラ問題を題材に、ユニークな商品が生まれました。
その海亀をモチーフにした入浴剤「タートルジェリーボム」は、
湯に溶けるとビニール片に扮した糸寒天が現れます。

本稿では、コスメブランドLUSH(日本法人名:株式会社ラッシュジャパン)による、
事業を社会問題に繋げる取組みに迫ります。

“regenerative”を考える

1995年の創立以来、環境への配慮は、誰もが持つべき責任だと考えてきました。
これを体現するために、「サスティナブル」に増して、
自然環境を再生する「リジェネレイティブ」を事業に反映しています。

有機的な商品開発、共通の信念を持つサプライヤー取引、
枯渇しない原材料選びは、欠かせません。

また、製造工程にもこだわり、キッチン(製造工場)では廃棄物をすべてリサイクルしています。

(画像出典: LUSH公式サイト https://jn.lush.com/products/jelly-bombs/turtle-jelly-bomb)

顧客の潜在意識に落とし込む

顧客の潜在意識に落とし込む

商品づくりだけではなく、ファンづくりにも特徴があります。
数々のキャンペーンの中でも、売上が4年で約3倍(*1)になったきっかけに、
容器のいらない「ネイキッドアイテム」や液体商品の空容器回収が挙げられます。
回収率は、当初約8%から今では約30%(*2)に及びます。

これらが受け入れられたのは、店舗スタッフの人材育成によるものです。
商品背景の理解を深め、自分の言葉で商品提案をし、一方的ではない接客を心掛けているためです。
ここで、構築された信頼関係は、潜在する顧客の倫理観にはたらきかけます。

(*1) 2007年と2011年の世界全店舗での売り上げ比較,BUSINESS INSIDER JAPAN取材による
(*2) 2010年開始当初から2019年現在の推移

(画像出典: LUSH公式サイト https://jn.lush.com/article/we-care-for-the-earth)

SDGsを経営に活かすには

SDGsを経営に活かすには

企業が社会問題を事業に取り入れる際、商品やサービスだけではなく、
従業員の考えやサプライヤーの取組みにも、目を向けることが鍵になります。
なおかつ、新たな取組みが企業文化に合わなければ、本質的に根付くことはありません。

その指標が、お客様です。透明性のある姿勢を貫き情報発信することで、
お客様の反応から次の行動が連鎖していきます。
その結果、社会問題が解決に向かい、環境配慮と事業性の両立が実現するのではないでしょうか。

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参照・引用資料

・ LUSH, 「ラッシュの環境への取り組み」, https://jn.lush.com/article/lush-energy  
・ LUSH, 「地球をケアする」. https://jn.lush.com/article/we-care-for-the-earth
・ Business Insider, 「プラスチックやめたら」売り上げ3倍に──LUSHが「脱プラ」を進める理由, https://www.businessinsider.jp/post-178763)
・ XD, 「「ブランドは、人がつくる」ーーLUSHが顧客と信頼関係を結ぶ「人間力」とは」, https://exp-d.com/interview/4674/ 
・ LUSH, 「Fast alone, far together: 遠くへ行くなら一緒に行こう」, https://jn.lush.com/article/fast-alone-go-together  

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