中東ヨルダンのごみ問題 | 廃棄物処理のことならサティスファクトリー
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2020.05.11

中東ヨルダンのごみ問題

  • 環境教育
  • ゴミ処理
  • 廃棄物処理

リサーチの背景

リサーチの背景として筆者の渡航体験が挙げられる。
ヨルダンの首都アンマンで住みながら長期間異文化生活を経験した。
その生活の中で日本と異なる廃棄物問題に目が留まった。
本レポートでは、その経験を活かし、ヨルダンのごみ課題と現状を考察したい。

ヨルダンとはどんな国?

ヨルダン-Jordan-とは中東に位置し、周辺諸国をシリア、サウジアラビア等の国々に囲まれている。
国土は日本の約1/4であり、その内80%は砂漠と土漠、荒野である。
隣国のシリア紛争によって生じた難民が流入し、国内人口は急激に増加しており2018年には995.6万人に達した。
また、映画「インディージョーンズ」の舞台であるペトラ遺跡や塩湖の死海などの観光地があり,多くの外国人が訪れている


出典
左図:一般社団法人日本大ダム会議 世界のダム/中東のダム
右図:外務省HP ヨルダンの基礎情報
   

ごみ環境の実態を見る

ごみ環境の実態を見る

ヨルダンではコンテナのダストボックスに家庭、お店に限らず可燃・不燃物を分別無しで廃棄している。
中には日本で言う粗大ゴミも見受けられた。
しかしコンテナがあるにも関わらず、ゴミを道路に捨てる人がいる。
なぜ道にごみを捨てるのかと現地の人に聞くと「ごみを出しても清掃人が片づけるので問題ない」との回答が多い。
夏にはこの道路脇に捨てられたごみから自然発火が頻繁に発生している。


画像:筆者撮影 2018年

増え続ける埋立地

増え続ける埋立地

ヨルダンではごみ処理の方法は埋め立てである。
その為、人口増加に伴う無分別のゴミ増加が問題だ。
事実、既存の埋立地は飽和し、新たに埋立地を建設している。
日本の1/4の広さしかないヨルダンではこのままゴミ増加が加速すれば土地は埋立地により減少していく一方ではないか。
将来想定される状況回避の為にもゴミの減量化が課題だ。

当事者意識改革から始まるごみ減量化

ヨルダンはJICA(国際協力機構)から環境整備に関する支援を過去に3回受けている。
ごみ減量化に必要なインフラ設備や「ごみ」に関する環境教育支援だ。
インフラ整備により技術的にごみ減量化を進めると共に、並行して重要なのは意識改革と考える。
コンテナを設置しているにも関わらず使用しない人がいるように、インフラを正しく利用する為にも必要だからだ。

筆者自身がヨルダンにまた何度も訪れたいと思うからこそ、
土地が有限である事を認識し、当事者意識をもって環境保全して欲しいと願う。

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参照・引用資料

・外務省ウェブサイトヨルダンの基礎情報(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/jordan/index.html)
・世界銀行2018年ヨルダン(http://data.worldbank.org/data-catalog/world-development-indicators)
・「北部シリア難民受け入れ地域廃棄物処理機材整備計画」2018年無償資金協力
・「ヨルダン・ハシミテ王国大アンマン市環境衛生改善計画(フェーズ1)」1995年
・「ヨルダン・ハシミテ王国大アンマン市環境衛生改善計画フェーズ2予備調査報告書」平成16年5月
・「今日から物知りシリーズとことんやさしいバイオガスの本」澤山茂樹日刊工業新聞社2009年

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