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日野市のゴミ、粗大ゴミ、産業廃棄物の処理|地域毎のゴミ処理について

東京都の日野市は、東京都多摩地区の南部に位置し、都市農業が活発な市です。JR日野駅から新宿まで30分、渋谷まで40分と特別区への通勤も可能なので、市民の約2割は特別区内へ通勤していると言われています。 治安が良く、自然も多いことから、1人暮らしの女性やファミリーも快適に暮らすことができます。

今回は、この日野市で生活するのに欠かせない、ゴミの分け方・出し方を紹介します。日野市はゴミの減量に力を入れているため、現在のゴミ排出量と、ゴミの削減に対する市の取り組みについても確認しましょう。

日野市のゴミ処理の実情

2018年日野市のゴミ排出量は、1日1人あたり617グラムでした。これは多摩地区の30市区町村のなかでも4番目に少ない数字です。1999年日野市の1日1人あたりのゴミ排出量は、1042グラムだったので、大きくゴミを減らせたことがわかります。その後、ごみ改革を行った日野市は、年々ゴミの排出量を減らし、2018年はゴミ改革以降、最少のゴミ排出量となりました。

日野市のごみ改革

日野市が「ごみ改革」を行ったのは、2000年10月です。全国に先駆けて戸別収集・有料指定収集袋を導入しました。当時の日野市は、三多摩地区で不燃ごみの排出量とリサイクル率がワースト1。さらに、日野市が最終処分場として埋め立てを行っている二ツ塚最終処分場に持ち込める配分量を上回り、数年後には億単位の追徴金の支払いが必要になる見込みもありました。

ゴミ問題が大きくなっていたことから、600回を超える説明会が実施され、市民と行政が力をあわせて「ごみ改革」が開始。その結果、ゴミの収集量は45%減少、資源回収量は3.3倍を実現しました。

戸別収集は、各家庭の責任を持った分別・排出を促すことができます。有料指定収集袋の設定は、一見すると市民の負担となりますが、ごみ袋の節約を意識するため自然にゴミの減量につながります。ゴミが減れば結果的にゴミ処理にかかる税金を減らせるので、税金を有効に使えるメリットもあります。

日野市の指定収集袋

日野市では、可燃ごみ・不燃ごみ・プラスチック類に対して指定収集袋を設定しています。指定収集袋は市内の日野市指定ごみ袋取扱店で購入してください。取扱店は、日野市が配布している「ごみ・資源分別カレンダー」を参考にしましょう。 可燃ごみ・プラスチック用のごみ袋は10枚1ロールで、不燃ごみ用のごみ袋は5枚1ロールで販売されています。

袋の色 ミニ袋(5リットル) 小袋(10リットル) 中袋(20リットル) 大袋(40リットル)
燃やせるごみ 半透明 100円 200円 400円 800円
プラスチックごみ オレンジ色
燃やせないごみ 青色 50円 100円 200円 400円

日野市の一般家庭から出されるゴミの処理方法

それでは、日野市の家庭から排出されるゴミ・資源の分け方・出し方について紹介します。家庭から出るゴミ・資源は、一般廃棄物と粗大ごみの2種類に大別できます。それぞれ出し方が異なるため、注意が必要です。

家庭から出る一般廃棄物の回収・処理方法

2019年まで不燃ごみとして回収されていたプラスチックは、2020年からプラスチック類ごみとして排出するようルールが変更されました。発泡スチロール・トレー類とプラスチック類の排出には注意しましょう。

■ 燃やせるごみ

可燃ごみの収集は、週に2回あります。
可燃ごみとして排出できるのは、生ごみ・汚れた紙類・布製のスリッパやぬいぐるみ・吸い殻・感熱紙・油紙・防水加工された紙・写真・ねこの砂・花火・保冷剤・シュレッダーごみ・乾燥剤・束にならない草花などです。

可燃ごみを排出する場合は、必ず可燃ごみ専用の指定収集袋に入れてください。可燃ごみは排出が多いため、ゴミの減量を意識しましょう。とくに生ごみは一絞りするだけで、重さを2割も減らせます。食用油は紙・布に染み込ませるか、凝固剤で固めてから袋に入れてください。

■ 燃やせないごみ

不燃ごみの収集は、4週に1回あります。
不燃ごみとして排出できるのは、電球・土鍋・皮革製品・割れ物・刃物・陶磁器類・ガラス製品・ゴム製品・植木鉢・使い捨てカイロなどです。

不燃ごみを排出する場合は、不燃ごみ専用の指定収集袋に入れてください。割れた陶磁器やガラス、刃物など危険なものは紙や布に包んでから袋に入れ、袋には「危険物アリ」と書いた紙を貼ってください。

■ プラスチック類ごみ

プラスチック類ごみの収集は、週に1回あります。
プラスチック類ごみとして排出できるのは、トレー類・パック類・ビニール類・詰替え用パック・ペットボトルのラベルとキャップ・弁当の容器・CD・DVD・発泡スチロール・レジ袋・ラップ・洗面器などです。

プラスチック類ごみは、専用の指定収集袋に入れてください。トレー類・ペットボトルのラベルとキャップはできるだけスーパーや地域の回収ボックスを利用してください。
傘も排出することができますが、1回3本までと規制があります。複数出す場合は、ビニールひもなどで縛ってから排出してください。また、排出の際には中袋・大袋の袋の隣に置いてください。

■有害ごみ

有害ごみの収集は、週に1回あります。
有害ごみとして排出できるのは、蛍光管・乾電池・ボタン電池・水銀体温計・ライター・スプレー缶・カセットボンベなどです。

有害ごみは無料で排出できるため、中身の見える半透明または透明の袋に入れてください。
蛍光管は割れないように購入時の箱などに入れてください。ライター・スプレー缶・カセットボンベは、中身が残っていると車両火災・爆発の原因となるため、必ず使い切ってください。充電式の電池は、家電量販店など充電式電池リサイクル協力店に設置されている回収ボックスも利用できます。

■ びん・かん

びん・かんの収集は、2週に1回あります。
びんとして排出できるのは、飲料・調味料・食品・化粧品・市販薬品のガラスびんです。板ガラス・コップ・マニュキアの容器など資源にならないびんは不燃ごみとして排出してください。

かんとして排出できるのは、飲料・食品のかんです。一斗缶・缶詰のふた・油が取れないかんは不燃ごみとして排出してください。びん・かんを排出する際は、中身を水ですすいでください。汚れが取れないびんやかんは不燃ごみの収集対象となります。

■ 新聞

新聞の収集は、4週に1回あります。
新聞紙は、紙ひもやビニールひもで十字に縛って排出してください。新聞に入っているチラシも一緒に束ねて出すことができます。水にぬれた新聞は資源化が難しくなるため、できるだけ雨の日の排出は避けてください。

■ 雑誌・雑紙類

雑誌・雑紙類の収集は、2週に1回あります。
雑誌・雑紙類として排出できるのは、雑誌・文庫本・コピー用紙・菓子箱・封筒・はがき・包装紙・名刺大以上の紙などです。

排出の際は、紙ひもかビニールひもで縛って出してください。できるだけ水にぬれないよう、できるだけ雨の日以外に排出してください。

■ 段ボール

段ボールの収集は、2週に1回あります。
段ボールだけでなく、茶色の封筒・茶色の包装紙など茶色の紙全般を排出することができます。

排出時は、紙ひもやビニールひもでくくって出してください。

■ 牛乳パック類

牛乳パック類の収集は、2週に1回あります。
牛乳パックは、中をよく洗い切り開いてから乾かしてください。排出時は、束ねて紙ひもまたはビニールひもで縛ってください。

■ 古着・古布

古着・古布の収集は、2週に1回あります。
古着・古布として排出できるのは、シャツ・ワンピース・ジャケット・タオル・タオルケット・シーツ・羽毛・カーテンなどです。

排出するときは、ポリ袋などに入れてしっかり口を縛ってください。中身が見えない袋に入れる場合は、「古着・古布類」と張り紙をしてください。
また、雨にぬれると資源にならないため、なるべく次回に回してください。

■ ペットボトル

ペットボトルの収集は、4週に1回あります。
ペットボトルに排出できるのは、飲料・酒・調味料が入っていたPETマークがついているボトルです。

排出する際は、中をきれいにすすいでから、つぶしてください。また、キャップ・ラベルは外しておいてください。

■ 小型家電・金属類

小型家電・金属類の収集は、4週に1回あります。
小型家電として排出できるのは、携帯電話やデジタルカメラなどの小型電子機器、ラジオや電話などの情報・通信・音響機器、炊飯器やトースターなどの調理・生活家電です。
金属類として排出できるのは、スプーン・フライパンなどの食器・調理器具、針金ハンガーや鉄アレイなどの生活用品です。排出する際は、透明もしくは半透明の袋に入れてください。

粗大ごみの回収・処分

粗大ごみは、タンスやこたつ、冷風機、テーブル、車いすなど大型の廃棄物を指します。日野市の粗大ごみの収集・処分は、有料の予約制なので、一般的なゴミ・資源のようには収集されません。

日野市の粗大ごみ収集は、株式会社日野環境保全に委託されています。株式会社日野環境保全に収集を希望する場合は、電話かインターネットから予約を行ってください。電話で予約を行う場合、受付時間は月~金曜日の午前8:00~午後4:30です。

日野市では、粗大ごみごとに処理手数料を設定しています。予約時は、排出する粗大ごみの処理手数料も確認しましょう。代表的な粗大ごみの処理手数料は、日野市の公式ホームページにある「粗大ごみ料金表」でも確認できます。 粗大ごみ処理料は、粗大ごみ等処理券 (シール)を指定取扱店で購入して支払います。200円券・400円券・1,000円券の3種類があるため、排出する粗大ごみの金額にあうよう組みあわせて購入してください。

収集日当日は、道路に面した自宅敷地内、もしくは指定の収集場所に粗大ごみを出しましょう。購入した粗大ごみ等処理券は、粗大ごみのわかりやすいところに貼付します。高齢であったり身体的障害があり、室外へ運び出しが難しい場合は、株式会社日野環境保全の粗大ごみの運び出しサービスを利用することもできます。

日野市の事業活動から出されるゴミの処理方法

続いては、日野市で事業を行う際に覚えておきたい、事業系廃棄物の処理方法を紹介します。

事業系廃棄物とは、事業活動によって排出されるゴミや資源です。事業活動には、企業・ホテル・店舗などの一般企業での業務、学校や図書館など公共施設での活動、NPO法人などの非営利活動が該当します。
事業活動によって発生した事業系廃棄物は、事業者が責任を持って自己処理するか、自治体が許可を出した認可業者に委託して処理を行わなければなりません。これは、排出事業者責任と呼ばれ、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」によって定められたルールです。

事業系廃棄物は、「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」に大別されるため、それぞれの詳細をみていきましょう。

事業系一般廃棄物の排出

事業系一般廃棄物は、事業所から出る産業廃棄物以外の廃棄物です。事業系一般廃棄物には、生ごみや紙くずなど家庭から排出されるゴミや資源と同種のものが含まれますが、事業者が排出する場合は、家庭ゴミと同じように市の収集には出せません。

事業者が事業系一般廃棄物を排出する場合は、日野市から認可を受けた一般廃棄物収集運搬業者に委託するのが原則です。ただし、排出量が1回あたり90リットル以下の場合は、事業系して収集袋で市の収集に出すこともできます。粗大ごみについては収集の対象外なので、一般廃棄物収集運搬業者に委託してください。

事業系指定収集袋は10枚1ロール、下記の値段で販売されています。

小袋(15リットル) 特大袋(45リットル)
可燃ごみ
不燃ごみ
プラスチック類ごみ
1,000円 3,000円

ただし、日野市の収集に出すためには、事前に市に依頼書を提出した事業所に限ります。収集を依頼したい場合は、日野市のごみゼロ推進課に問い合わせましょう。依頼書が未提出だったり、家庭用のごみ袋で排出されていれば収集されないため、注意してください。

産業廃棄物の排出

産業廃棄物は、廃酸や廃アルカリ、がれき類など法令で定められた20種類の廃棄物を指します。産業廃棄物の運搬や処理については、日野市の管轄ではなく東京都の管轄です。

産業廃棄物は、一般廃棄物のように自治体が代理収集・処分を行っていません。そのため、排出量に関係なく東京都が許可を出した産業廃棄物の収集運搬業者・処分業者に委託する必要があります。

東京都の認可業者の事業区分は、主に産業廃棄物の収集運搬業と中間処理業の2種類があります。収集運搬業・中間処理業のなかで、業界のトップランナー的存在を「産廃エキスパート」、業界の中核的役割を担う優良業者を「産廃プロフェッショナル」とする認定区分が存在します。ただし、扱える産業廃棄物の品目ごとにも許可が出されているため、委託の際には許可証の事業範囲を確認してください。
感染性のある廃棄物に対しては、専門性を持った業者が別途認定されています。

産業廃棄物の処理にあたっては、委託契約書の作成や「産業廃棄物管理保表(マニフェスト)」の交付・保管など、数多くの法的規制やルールが存在します。廃棄物処理法や産業廃棄物の取り扱いで不明な点がある場合は、東京都環境局資源循環推進部産業廃棄物対策課もしくは東京都多摩環境事務所廃棄物対策課に相談してください。

まとめ

今回は、東京都日野市のゴミ事情と、分別・排出方法を紹介しました。日野市では、市民・事業所・行政がそれぞれ努力した結果、ゴミの減量に成功しています。今後もゴミを減らし、資源化を進めるために、分別方法を見直したり、新しく指定収集袋を設けたりと努力を継続しています。
日野市で生活する人、事業を行う人は、ゴミの減量を意識しながら正しい分別・排出を心がけましょう。

※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)

東京都内のその他の地域の粗大ゴミ・産業廃棄物の回収について

【東京都・23区内】

【東京都・23区外】