【入力60秒】廃棄物処理の見直し 簡易見積り

墨田区の粗大ゴミ、産業廃棄物の処理|地域毎のゴミ処理について

墨田区は、東京スカイツリーや両国国技館など、全国から人が集まる人気のエリアを有しています。夏には東京二大花火大会に数えられる隅田川花火大会が開催されています。そんな墨田区は、世界一の観光都市を目指すと同時に、防災都市としての発展も目指しています。

今回は、この墨田区にこれから住む方・転居してきて間もない方が覚えておきたい、ゴミ・資源の分け方・出し方を紹介します。東京都内からの転入でも、市や区によってゴミ・資源の分別ルールや出し方が異なるため、注意しましょう。

墨田区のゴミ処理の実情

現在、日本全国で、環境保全・好住環境の維持・ゴミの最終処分場の不足などを原因とするゴミの減量と資源の再利用を勧めるリデュース(ゴミの減量)・リユース(使えるものの再利用)・リサイクル(資源の再生)への取り組みが活発になっています。墨田区も3Rの周知や、ゴミと資源の分別・排出ルールに改変を加えていくことで、ゴミに関する課題解決を進めています。

平成12年度の墨田区のゴミは、約7.7万トンでした。しかし墨田区行政・区民・事業者が一体となり3Rに取り組んだことで、墨田区のゴミ回収量は平成20年に約5.9万トン、平成29年に5.5万トンと減少傾向にあります。

墨田区の環境とゴミ問題に対する取り組み例を見てみましょう。

食品ロス対策

世界的に問題になっている食品ロスについて、墨田区でも削減を積極的な対策を促しています。国は「食品廃棄物等の発生の抑制」「食品循環資源の再生利用の促進」を進めています。墨田区では、 これに並行して、乾杯後の30分間とお開きの10分前に食事を楽しむ「3010運動」の推進や、料理の量を調節できる「食べきり推奨店」の登録を行なっています。いずれの取り組みも、区民と事業者が一体となって実施していく必要があります。

エコストア制度

墨田区では、区民や事業者それぞれに環境問題・3Rへの配慮を促すため、環境に優しい取り組みを行なっているお店を「エコストア」として認定しています。リサイクル製品を使った商品やサービスの展開・再生可能資源の回収・簡易包装やレジ袋の削減・環境やゴミ問題に関する情報提供など、積極的な活動しているお店が対象です。認定されたお店は、区の情報誌やホームページで紹介してもらえる、区民に対するお店のPRになる、といったメリットがあります。身近なお店で多く参加することで、区民の環境やゴミに対する意識を向上させることにつながっています。

一般家庭から出される墨田区のゴミの処理方法

それでは、家庭から出る一般廃棄物の分別と排出ルールをご紹介します。墨田区では、分別ルールが記されたパンフレットの配布や区ホームページで正しい分別を呼びかけています。英語・中国語・韓国語でもゴミと資源の分別ルールのパンフレットも配布しており、区民全員の正しい分別が求められます。

家庭から出る一般廃棄物の回収・処理方法

分別したゴミ・資源は、朝8時までに所定の回収場所に排出してください。

■燃やすごみ
燃やすごみの回収は週に2回。生ゴミ・資源として排出できない紙類・廃食用油・花火・再利用しない衣類・プラスチック製品・革製品・ゴム製品が該当します。

排出するときは、中身が見える袋もしくは蓋がついた容器に入れてください。金属など燃やさないごみを含む製品については、燃やすごみと燃やさないごみの部分を分けて排出する必要があります。

■燃やさないごみ
燃やさないごみの回収は月に2回。ガラス・金属類・刃物・陶器・スプレー缶・カセットボンベ・ライター・蛍光灯・水銀を含む製品などが該当します。

燃やさないごみは中身の見える袋に入れて排出します。そのほか割れているものがある場合は、「危険」と表示しましょう。

[スプレー・カセットボンベ・ライター]
この3種は、中身が残ったまま排出すると回収車の車両火の原因となるため危険です。中身を使い切ったうえで、ほかの燃やさないごみとは分けて別袋に入れ、「ボンベ等危険」と表記して排出してください。

[水銀を含む製品]
ケースに入れるか厚手の紙にくるんだうえで「水銀製品」と表記して出しましょう。

■古紙
古紙は週に1回、資源物の日に回収されます。新聞・チラシ・段ボール・紙パック・雑誌・雑紙が該当します。

それぞれ、種類ごとに分けて、ひもで縛って出してください。ただし、粘着テープでまとめたり、粘着テープが付着している紙・アルミ箔がついている紙パックとしては資源として回収できません。汚れていたり、臭いがとれない紙類は燃やすごみとして排出してください。

■缶・びん・ペットボトル・食品トレー
缶・びん・ペットボトル・食品トレーは週に1回、資源物の日に回収されます。

[缶]
主に飲料用・缶詰に使われるものが該当し、中身を洗ってから回収場所の青色コンテナに入れてください。塗料缶や汚れている缶は、燃やさないごみとして出します。

[びん]
お酒やジュース・ジャムなどが該当し、中身を洗ってから回収場所の黄色コンテナに入れてください。薬品や油がとれないびんや、コップやガラスは燃やさないごみとして出します。

[ペットボトル]
キャップを外して、中身をすすぎ、回収場所の緑色ネットに入れてください。キャップやラベル、色付きボトルは燃やすごみに出します。

[発泡スチロールの食品トレー]
良く洗ったうえで、回収場所の黒色ネットに入れてください。発泡スチロール製のものが対象ですが、緩衝材やカップ麺容器など臭いや汚れが残っているものは燃やすごみに出します。

■乾電池・廃食用油・小型家電
乾電池・廃食用油・小型家電この3種類は、墨田区内の回収施設で経典回収されています。いずれも資源として、再利用・再生でききるように、該当の施設に直接持ち込むこととなっています。施設によって、回収している資源が異なるため、区が配布している「墨田区 資源物とごみの分け方・出し方」のパンフレットを参照するか、墨田区ホームページからも確認できます。

[乾電池]
筒形の使い切り乾電池は、回収対象施設の乾電池回ボックスに入れてください。ボタン電池や充電式電池は回収対象外です。

[廃食用油]
月に2回、ポットボトルに入れた廃食油の回収が行われています。廃食油の回収拠点には、黄色の「廃食油の回収ステーション」と書かれた表示があります。

[小型家電]
携帯電話・スマホ・デジカメ・携帯ゲーム機などの一部の小型家電は小型家電リサイクル法により、リサイクルしなければなりません。墨田区では、11×21センチの回収ボックス投入口に入る小さい家電、電子機器のコード類・電卓・ドライヤー・ICレコーダー・電話機・ビデオカメラ・電子辞書・電気カミソリの全12種類を回収しています。

粗大ゴミの回収・処分

粗大ゴミに関しては、通常のゴミ・資源の回収に出せないため注意が必要です。墨田区の粗大ゴミは、東京都内の粗大ゴミ回収を受け付けている、粗大ごみ受付センターの予約・手数料を支払うことで処分できます。申込は粗大ごみ受付センターのホームページからか、電話から可能です。予約制なので、回収が込み合うこともあるため、希望の日にちで回収してもらえない可能性もあるため、引越しや家具の入れ替えの時は早めに予約しておきましょう。

手数料は、墨田区内のスーパーやコンビニエンスストア・清掃事務所などで販売している、有料粗大ごみ処理券を購入することで支払います。粗大ごみ受付センターは、ほかの市や区と共同で使われているシステムですが、各粗大ゴミの処理手数料や処理券はそれぞれ区・市によって異なります。粗大ゴミは、必ず墨田区既定の金額分の処理券を購入し、貼付してから出しましょう。

粗大ゴミの回収は、かならずしも一般ゴミ・資源の回収と同じではありません。戸建ての場合は自宅の前に、集合住宅の場合は粗大ごみ置き場か分かりやすく収集しやすい場合に出してください。日曜日には、持ち込みでも粗大ゴミを処分に出すことができます。持ち込みの場合も、粗大ごみ受付センターで予約後、処理券を購入して貼付後、すみだ清掃事務所亀沢事務所まで持ち込みましょう。持ち込みには朝9~夕方4時までと時間が決まっているため注意が必要です。

事業活動から出される墨田区のゴミの処理方法

事業活動によって発生するゴミは、「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(=廃掃法)」で排出した事業者自らが責任を持って保管・処理が義務付けられています。自ら法律に沿った適切な処分ができない事業者の場合は、自治体から許可を得た処理業者に委託する必要があります。

事業活動で発生するゴミは大きく分けて「事業系一般廃棄物」と「産業廃棄物」の2種類があります。適正な処理・管轄する自治体が異なるため、廃棄物にあった処理方法を選択する必要があります。適正処理がなされない場合、事業者名が公開されたり行政処分が下されたりと、企業として信用を失うリスクもあるため、下記の内容を基礎知識として参考にしてください。

事業系一般廃棄物

事業系の一般廃棄物を管轄しているのは、墨田区です。そのため、事業者自らで訂正処分ができない場合は、墨田区が認定した一般廃棄物処理業者に依頼する必要があります。廃棄物の処理には、運搬に関しても許可を受けている必要があります。処理事業者に運搬・処分を依頼する場合は、墨田区から許可を得ている業務内容を必ず確認してください。

少量の事業系一般廃棄物に関しては、墨田区が有料で収集・処分を行っています。事業系有料ごみ処理券を購入して、廃棄物に貼って出してください。ほかの区でも、少量の事業系一般廃棄物の回収が行われていますが、他区の処理券では回収できません。分別方法は、家庭ゴミの分別とほぼ同じです。燃やすごみ・燃やさないごみに、古紙・缶・びん・ペットボトルの回収が行われています。新聞・雑誌・紙パック・雑紙は、厚みが10センチにつき10リットルの処理券を貼付します。段ボールは2枚につき10リットルの処理券です。缶・びん・ペットボトルは、種類ごとに中身の見える袋に入れて、排出量に合わせた処理券を貼付します。事業系有料ごみ処理券は10・20・45・70リットルの4種類から選択できます。

産業廃棄物の排出

産業廃棄物は、廃掃法で定められた、汚泥・廃酸・廃アルカリ・金属くず・コンクリートくず・燃えがらなど20種類の事業系廃棄物のことを指します。産業廃棄物は一般廃棄物に比べて、環境や人体への影響が大きく、特に適切な処理方法を守ることが重要です。廃棄物を不法投棄もしくは無許可業者へ委託した場合は、懲役5年または1,000万円以下の罰金が課せられます。さらに法人が不法投棄を行った場合、罰金が3億円以下と、かなり高額となります。社会的な信用にも大きな傷がつくため、事業者にとって適切な産業廃棄物の処理は必須事項と言えるでしょう。

そんな産業廃棄物を管轄は、都道府県自治体であるため、墨田区ではなく東京都です。そのため、業者に運搬・処理を依頼する場合は、東京都の産業廃棄物収集・運搬・処理の許可を受けているか確認しなければなりません。

契約時には、許可証にある受託できる業務内容や最終処分地、委託契約の有効期間など法律を順守しているかも確認しましょう。事業系廃棄物の処理は、排出した事業者自ら責任を持って対応する必要があるため、無許可業者や法律を守っていない業者をきちんと確認せずに依頼すれば、依頼した事業者も罰則を受ける可能性があります。産業廃棄物の契約する際は、一般廃棄物管理票(マニフェスト)の発行・保管も義務付けられています。マニュフェストには、どのような内容で処理を委託したのか、どのような流れで処理をしていくかなど、委託に関する情報を漏れなく記載しなければなりません。

企業の管理者は廃掃法の確認・処理セミナーへの参加などを通して、適切に産業廃棄物を処理できるよう整備することが大切です。

まとめ

今回は墨田区のゴミの処理事情やから、ゴミと資源の分別・排出ルールまで、詳細にご紹介しました。墨田区は3Rが成功しつつあり、排出されるゴミの量は減少傾向にあります。引き続き、3Rや環境問題に対する取り組みを行っているため、今後も行政・区民・事業者が一体となった活動が重要です。 まずは、正しいゴミと資源の分別方法を実践し、住み良い墨田区を全員で作っていきましょう。

※当記事は公開当初の情報に基づき執筆しております。(最新の情報は行政HPをご確認ください。)

東京都内のその他の地域の粗大ゴミ・産業廃棄物の回収について

【東京都・23区内】

【東京都・23区外】